うなぎのぼりブログ

日本のうなぎ食文化ってすごいかもしれない。気の向くままにうなぎ散歩。

東京・赤坂 重箱

とある会合で「重箱」八代目店主大谷さんとお会いする機会があった。
ちょうど夫婦の記念日が近いこともありお昼の時間に予約をして行くことにする。
お中食、お夕食ともにコースのみの提供。

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東京・赤坂「重箱」
創業は文化・文政期というから1800年代のころで
徳川家斎時代の重商主義により再び町人文化が繁栄したころだ。
「家事息子」(久保田万太郎著)では「重箱」がモデルとなっていて
「重箱」のウェブサイトでも紹介されている。
http://www.jubako.jp/

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起伏の多い赤坂の街の路地を入る。
現在の店舗建物は戦後(昭和30年)に建てられたものなのだそうだ。

格子木戸をゆっくりと開け中に入ると
その瞬間から都会の喧騒を忘れさせる空間になる。

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全てが和室個室、掘りごたつ式なのが足元も暖かく嬉しい。
各個室から中庭を眺められる造りになっていて
他の部屋の音が聞こえないように各個室が独立した間取りに
なっている。

静かだ・・・。

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この時期、乾燥していて空気はカラカラ。
寒いがビールが欲しくなる、瓶ビールをお願いする。
このビアグラスがシンプルで軽い
東洋佐々木ガラス製なのだそうだ。
https://www.toyo.sasaki.co.jp/

すっぽんスープ(お通し)
「寒い中ようこそ」と八代目店主大谷さん自ら運んでくれる。
すっぽんの濃厚な出汁とともに身体が暖まる。

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きも焼き
肝の周りにヒレも一緒に巻かれてジューシーさもアクセントになる。
タレの味も控えめでコクがあり、絶妙な食感の肝焼きだ。

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ゆっくりと静かな時間が流れる個室、贅沢な時間だ。
個室部屋の壁に目を向けると志賀直哉先生他文化人の直筆サインがある。
「重箱」が熱海に疎開し再び東京に戻るときに頑張れエールとして書かれたものだそうだ。
当時のお店の食卓の裏に書かれているという。

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オプションで事前に注文しておいた、うまき。
甘めか辛めかを選ぶことができる。
今回は関東風の甘めでお願いした。
ちなみに辛めとは出し汁を使用したものだ。
大井川の幻のブランド鰻「共水うなぎ」の甘みと豊潤さが
卵焼きとよく合う。
「重箱」で使用される鰻はすべて「共水うなぎ」だ。

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燗酒をお願いする。
秋田の「福小町」ちょっと辛めの燗酒は飲みやすい。
食卓の輪島塗りの「紅」の奥深さが際立つ。

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「重箱」名物、鯉濃漿。
鯉の身は鯉独特の風味が抑えられトロトロの食感。
あっさりだが深みのある濃厚味噌に山椒風味が加わる。
群馬の鯉を使用して長年の継ぎ足しでコク旨の
洗練された鯉こくになるのだそうだ。
埼玉県の吉川や浦和の鯉こくとはベクトルの違う味わい。
場所柄、いろいろなお客様に対応できるよう研究を重ねてきたのだそうだ。
なんとも絶妙上品な鯉こくなのであります。

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いよいよ蒲焼の登場。
蒲焼だけが重箱で提供される。
共水うなぎ独特の身の甘さにコクのあるあっさりめのタレがピッタリくる。
身はややねっとりトロトロの食感、見た目も美しい。

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ご飯はお櫃で各部屋に運ばれる。
なんて、艶ピカなご飯だろう。
これが、ご飯が「たっている」というやつだ。
厨房には部屋ごとにご飯を炊くお釜があり
各部屋ごとに蒲焼の提供タイミング合わせるのだそうだ。

蒲焼を一つまみ、そして茶碗のご飯を
これまた、うな重とは違う味わいが楽しめる。
タレかけご飯も美味しいですよと八代目店主。
卓上のタレを艶々のご飯にちょっとかけてみる。
これは、癖になりそうだ。
山椒好きの人は、これに山椒を一振りしてもよいだろう。

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水菓子にはデコポンのゼリー
ゼリーに果汁を絞っていただく。
なんとも甘みのしっかりしたデコポンだ。
鰻を食べた後にはビタミンCを摂るのがよい。
デコポンはミカンの1.6倍のビタミンCがあるのでありがたい。

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「重箱」八代目店主大谷さん。
お店はお客様、お得意様に育てていただいているんですと言う。
時代の変化とともに老舗を受け継ぎ維持する御苦労は想像以上だろう
江戸の食文化、鰻食文化を後世にも残していただきたいと思う。

都会の真ん中で静かに歴史を感じる個室。
ちょっと特別な日に特別な人といただく
上品絶妙な鰻料理を楽しめる東京・赤坂 重箱なのでございます。


東京・赤坂 重箱ホームページ
http://www.jubako.jp/





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